ひおき地域エネルギー株式会社 様
近年、自治体と地域の企業が参画して電気を供給する「地域新電力」が注目を集めています。その先行事例として、2019年3月、鹿児島県日置市で「エネルギーの地産地消」を実現する二つのコンパクトグリッドが稼働を開始しました。エネルギーコストと環境負荷を同時に低減するとともに、地域に新たな雇用機会や経済循環を生み出すこの先駆的な試みの中で、日立パワーソリューションズは、事業の計画から補助金申請支援、設備導入までを一貫してサポート。これからも事業者と一体となり、さらなる進化を追求していきます。
鹿児島県の県都、鹿児島市に隣接する日置市は、再生可能エネルギーの利活用による環境配慮型の町づくりに積極的に取り組んでいます。2019年3月、この町で太陽光発電とコージェネレーションシステムを組み合わせた電力供給網「コンパクトグリッド」が稼働を開始。これは、資源エネルギー庁の平成29年度および30年度「地域の特性を活かしたエネルギーの地産地消促進事業費補助金」の交付を受けた事業*1で、市内二つのコンパクトグリッドを、エネルギー需給を管理・調整するEMS*2で結び、地域で発電した再生可能エネルギーを地元で消費する「エネルギーの地産地消」を実現しています。
きっかけは、地元企業、太陽ガス(株)から日立パワーソリューションズへの、ある相談でした。
「市の人口が徐々に減りつつあるなか、エネルギーコストや環境負荷を軽減でき、地域活性化に資する地域新電力の導入に、地元のエネルギー企業として強い意欲がありました。けれど自社だけでは事業規模や知見の面で不安があり、日置市に設立された風力発電会社を通して知り合った日立パワーさんに話を持ちかけたところ、私たちの思いに賛同いただけたのです」と当時を振り返るのは、太陽ガス(株)の代表取締役であり、日置市などの出資も受けて2014年に設立された本プロジェクトの事業会社、ひおき地域エネルギー(株)の代表取締役を務める小平竜平氏です。
以後、勉強会や調査、検討作業を何度も重ね、事業化可能性調査や補助金申請・採択などを経て、この先駆的な地域新電力の試みは本稼働の日を迎えます。
「毎月、担当の方が茨城の本社から打ち合わせに来てくださるなど、日立パワーさんには、単なる取引関係を超えた真の意味でのパートナーになっていただきました」
という小平氏の言葉どおり、事業計画から地元との交渉や許認可対応、関連施設の設計、調達、建設(EPC*3契約)、運用・保守、事業運営支援まで、日立パワーソリューションズは、本プロジェクトをワンストップでサポートしました。