株式会社 ウオロク 様
本案件では、エネルギー&ファシリティ統合プラットフォーム(以下、統合プラットフォームという)の二つの基本機能を2段階で構築・運用しました。日立製作所と日立システムズのメンバーも加わったOne Hitachiでのプロジェクトを発足し、要件定義をスタートさせました。STEP1のテーマは、店舗の主要設備ごとのエネルギーデータを一元管理し、省エネの視点で分析・見える化することです。これまでの表計算ソフトでの管理や個別対応を減らし、関連業務の多くを統合プラットフォームで担えるようにしました。スタートして約6カ月で構築を終え、2025年2月、STEP1のサービスを全店舗で開始しました。

「統合プラットフォームから得られるデータは非常に興味深く、たくさんのヒントをもらいました。例えば、調光機能付き照明などの省エネ製品による節電効果や、店舗の設計・立地によって空調の電力使用が大きく変わることが見えてきました。これらのデータを分析すれば、電気設備の運用標準化も可能です。店舗のメンバーがルールに沿って運用すれば、手軽に節電やコスト削減ができるよう、マニュアルも準備中です」
エネルギーマネジメントサービスの導入と改善施策の展開では、ウオロク全店舗の電力料金合計に対し、3~5%の削減をSTEP1の目標としています。効果測定のフェーズに入る2026年度、各店舗にエネルギー情報を伝える週報出力アプリを追加し、PDCAを高速に回すことで効果を示したいといいます。
「STEP1の実績を基に、STEP2の構築へ進みたいと考えています。そこで実現したいことが予知保全です。当社の現在の設備管理は、設備が壊れたら修理・交換する事後保全です。例えば冷蔵・冷凍設備が突発的に故障すると、商品の廃棄や販売機会の損失が発生し、その損失額も小さくありません。設備管理・保守管理を徹底し、壊れる前に直す体制へ変えたいのです。さらに、設備や装置の更新計画、予算管理も可能になります。これらを、人手を介さずに実現できれば、スーパーマーケットのファシリティ管理における革新といえるでしょう」
蒲澤氏は、スーパーマーケットの業界団体などに向けて、本案件の事例を広く発信していきたいと語ります。
「当社の経験を業界全体の課題解決につなげたい。人財不足をはじめ、スーパーマーケット業界が抱える課題はいずれも困難で、個社での解決は容易ではありませんので、1社の成功事例を業界で共有し、共通課題の解決につなげていきたいと考えています。それによって、店舗スタッフたちは小売り本来のサービスに注力できるようになります。こうした好循環をつくり、業界の発展につなげていくことが私の夢です」
蒲澤氏には、さらにもう一つ、大きな構想があります。
「スーパーマーケットの電力消費の内訳は、一般に、冷蔵・冷凍設備が5割、照明が2割、空調が2割、エレベーターや厨房などが1割といわれています。しかし、蓄積したデータを見ると、実際の割合は店舗によって大きく異なることが分かります。そこから、『店舗規模に対して適正な冷蔵・冷凍設備の規模はどれくらいか』『日照や気温などの立地条件によって、空調の設定温度はどう変わるのか』といった数々の問いが浮かんできました。店舗の立地や設計、設備の最適条件を見極めることで、エネルギー効率や管理コストを最適化した理想の店舗設計を実現できると考えています。
そのためにも、私自身がより本業に注力できる環境を整えていきたいです。日立グループには、私の業務を支援・代行してくれる優秀なAIサービスを提供して欲しいですね」
自社の課題を業界共通の課題と捉える蒲澤氏。
その視点は、お客さまの課題を業界全体の課題と捉え、解決策をともに形にしていく日立パワーソリューションズの提案姿勢と重なります。
日立パワーソリューションズは今後もウオロクの挑戦を全力で支援していきます。
株式会社 ウオロク 様