京都市、京都駅八条口駅前広場
京都市が進めている京都駅八条口駅前広場の整備事業において、駅前広場周辺の路上へのタクシーのあふれ出しによる交通混雑を解消するため、タクシーショットガンシステムを納入しました。
京都を訪れる観光客は、近年の外国人観光客の増加にともない2000年の4,051万人から 2014年には5,564万人*1となっています。
1日約60万人が利用する京都駅では八条口の駅前広場において、路上にあふれ出した客待ちのタクシーなどが、交通混雑の要因のひとつとなっていました。
京都市では、人と公共交通優先の「歩いて楽しいまち」の実現に向け、2010年1月に「『歩くまち・京都』総合交通戦略」を策定し、
2011年3月「歩くまち・京都の玄関口」「京都の顔」「まちの賑わい」の基本方針に基づき京都駅八条口駅前広場の整備を進めてきました。
2016年3月に八条口タクシー乗り場で試験運用を開始し、4月から正式運用しました。
タクシーショットガンシステムは、駅から離れた場所に設置する第2プールから、駅前プールにタクシーを配車するため、
車両の移動状況や駅前プールのタクシーの通過をリアルタイムに把握し、タクシー乗り場の状況に合わせて、効率的にタクシーの配車を誘導します。
今回の京都駅八条口への導入では、駅付近に第2プールの確保が難しい立地条件での導入を可能にする出庫自動制御システムを開発しました。
本技術は、第2プールが駅から離れた場所でも、車両のあふれ出しを防止し、渋滞状況や利用者の増減に合わせた効率的な配車を可能にします。
また、本システムの3Dアンテナ内蔵による無指向性通信を採用したセミアクティブ型RFID*2システムと組み合わせることによって
タクシーの通過を高精度に検出しプール内の車両状況を正確に把握することで、運転手へのリアルタイムな待機情報の提供を可能にします。
また、タクシー運営会社では、車両稼働状況のリアルタイム表示や閲覧が可能となり、乗車実績の自動集計や請求書発行業務などの効率化にも寄与します。
駅前プールへの適正配車を可能にする出庫自動制御システムによって第2プールが駅から離れた場所でも、車両のあふれ出しを防止し、 渋滞状況や利用者の増減に合わせた効率的な配車を可能にします。
3Dアンテナ内蔵による無指向性通信によるセミアクティブ型RFIDシステムを採用することによって車両のサンバイザーにICタグを取り付けるだけで、 走行しながらでも正確に稼働状況を認証するとともに、ETCや車番認識装置では導入が困難な、曲線路のゲートで確実に車両を認証します。 また、本システムの運行状況を、無線システムを使い主要交差点の表示機に表示させることで運転手が容易に運行状況を把握できます。
セミアクティブ型RFIDシステムによって、第2プールを経由しないで直接駅前プールへ入庫する違反車両の入場制限や、
第2プールからの近道行為などによる入出庫の順序不正車両への通知など、ルール違反の車両を的確に監視し記録します。
ICタグ不携帯車両の入場の抑止はもちろん、タグ携帯車両の入退場履歴取得などのリアルタイムな管理も可能です。
ゲートコントロールシステムや監視カメラシステムを用いた遠隔監視・支援サービスと連動することで24時間365日体制による高度保守サービスを提供します。
第2プールに入場し駅前プールに空きができるまで待機する。
駅前プールと移動中車両を管理し、表示機に空き台数を表示して、空きがあればゲートを開放して出庫する。
入場時、第2プールから来た車両はゲートを開放する。
第2プールを経由しない車両や不良登録車両、タグ不携帯車両は、その旨を表示機に表示してゲート閉鎖。
駅前プールからタクシー乗り場に順次出庫する。
走行しながら駅前プール出庫車両を認証し、プール内の車両台数を把握する。
駅前プールや第2プールのカーゲートは、当社の遠隔監視・支援センタでゲートの開閉を監視してます。