従来、バイオマス*由来廃棄物(食品残さ、家畜糞など)は、エネルギー資源であるにもかかわらず、堆肥化などで処理されていました。 そのため、ほとんどがエネルギーとして有効利用されませんでした。当社はこれらの未利用のバイオマス廃棄物に着目し、再生可能エネルギー資源として利用し、 さらに電力などのエネルギーを回収するメタン発酵システムを開発しました。
窒素を多く含むバイオマス資源(鶏糞・豚糞など)は、メタン発酵の過程で窒素はアンモニアに転換します。 その際メタン菌の生育を妨げる発酵阻害が発生してしまうため、メタン発酵の原料として利用することが困難でした。
当社はこの問題を解決するため特許出願中の「アンモニア除去システム」を開発し、メタン発酵の過程で アンモニアを除去し、アンモニア濃度を制御することに成功しました。 これによって、今まで廃棄物として処理されていたこれらの高窒素含有バイオマス資源から、メタンガスをエネルギーとして回収することが可能になりました。
主なバイオマス資源からのメタンガス発生量
メタン発酵は嫌気性*発酵のため、悪臭が外部に漏れません。 また、野積みや堆肥化で問題になっていた環境汚染問題も嫌気・密閉処理で軽減します。
バイオマス資源は、メタン発酵槽内で有機物を分解してガス化します。これによってメタン発酵からの最終排出物は、堆肥に比べて約40%減容できます。