FineSAT Ⅴ
(写真はオプションを装備しています)
半導体・電子部品の内部の微細な構造や欠陥を超音波の反射・透過特性を利用して非破壊で検出・画像化する装置として「FineSAT シリーズ」を提供しています。
近年のニーズの高度化に対応するため、従来機「FineSAT Ⅲ」の機能を強化し、より高精度・高速な測定や検査を可能とする「FineSAT Ⅴ」を開発しました。
「FineSAT Ⅴ」は、独自開発したデータ処理ソフトと、大量のデータを高速で処理するために新たに採用した64bit処理システムを高速・高精度スキャナと組み合わせることにより、検査・解析時間を短縮します。
標準仕様で最大4億点、オプション仕様*1の場合は最大20億点の超音波での測定データを保存・処理できるようになりました。
これによりFineSAT Ⅲでは直径200mm (8インチ)のウェーハを1回の測定で画像化する場合の最小測定ピッチは40 µmでしたが、
FineSAT Ⅴでは標準仕様で20 µm、オプション仕様の場合は10 µm以下の微小なピッチでデータを取得して画像化できるため、
大きいサンプルでの詳細測定が1回の走査で可能になりました。また高精度な解析・評価を支援する多種な画像表示が可能です。
ウェーハなどの大きいサンプルの測定では、スキャナの走査速度が測定時間に大きく影響します。 FineSAT Ⅴは、高速スキャナの採用に加えて超音波パルスの発生周期を1/2にすることで測定時間は25%*2短縮します。 加減速時を除いたスキャナの最大走査速度2,000mm/s*3に向上、新設計の高剛性フレームによって装置の振動を抑制するため、高速走査でも鮮明な画像が得られます。
64bit処理システムを採用して解析機能を大幅に強化しています。
超音波の測定時間単位を従来比1/4に設定できるため、深さ方向の分解能が4倍になりました。 微細・多層化が進む電子デバイスの薄い層内の欠陥や層間剥離の検出と、深さ位置情報の精度が向上します。
焦点位置を連続的に変えて走査する機能で、1回の測定で異なる複数の深さに焦点の合った画像を得ることが可能なため、欠陥の見落としを防止します。
マルチゲートで測定した複数の異なる情報の画像は、サムネイルを生成して選択しやすい一覧表示にすることができます。
サムネイル画像は個別にカラーパレットを変更できます。
反射法/透過法同時測定で取得した2画像を重ね合わせて表示することが可能です。また、表示画像は透過割合を調整できるため、判断しやすい画像に設定できます。
超音波信号の劣化を補い画像をより鮮明にする画像鮮鋭化ソフトや、収録波形データを測定後に測定画像と波形に解析できるボリュームイメージソフト、 ボイド(欠陥)表示から良否判定・統計処理するボイドビューワソフトなどの高度な解析ソフトとの組み合わせが可能です。
FSP8Ⅴ | FSP12Ⅴ | |
プローブ周波数(MHz) | 5~200 | 5~400 |
有効ストローク(X×Y×Z) (mm) | 350×350×80 | |
最大走査速度(mm/s) | 2,000 [公称値] | |
最大測定点数(点) | 標準:4億 GUIPCオプション時:20億 |
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外形寸法(W×H×D) (mm) | 1,590×1,300×940(扉閉状態) | |
質量(kg) | 約470 | |
電源(電圧/電流/周波数) | AC100V/15A 50/60Hz |
(単位:mm)